疎水性の滅菌グレードフィルターは、処理タンクのエアベントとして一般的に用いられています。このアプリケーションでは、タンク内の圧力をほぼ大気圧に等しく維持すると同時に、タンク内を無菌とすることを目的としています。タンクのベントフィルターは、気体がタンクから出入りする際にウィルスや微生物を除去します。
プロセスタンクに空気を出入りさせることには二つの理由があります。第一の理由は、ポンプによってタンクに入れたり、タンクから出る液体の体積分を置き換えることです。この場合のタンクベントフィルター選択は比較的簡単です。空気の流量はポンプでタンクから出る、または入る流量と同じです。流量と圧力が決まっていれば、流量/ΔP曲線を用いてフィルターサイズを選択できます。
空気をプロセスタンクに流入させる第二の理由は、蒸気の結露による体積変化を補うためです。タンクのSIP手順の終了時には、タンク内の蒸気は冷却され、相変化を経て液体水となります。水は気体相と液体相では体積が1000倍以上異なります。冷却中は滅菌された空気が入るようにし、タンク内が真空にならないようにする必要があります。蒸気の激減に対するベントフィルター選定には、真空の程度や対流による冷却速度を知ることが必要です。これらの数値は、タンクの高さ、直径および壁の厚さなどから算出できます。ミリポアはこうした計算用のコンピュータプログラムを開発しました。
タンクベントの選定が不適切だと、ポンプでの送出速度が遅くなったり、ディスクやフィルターの破損により滅菌性が失われたり、最悪はタンクの内破が生じることもあります。しかし、液流に関して必要な条件や、運転にかかる力について理解していれば、適切なフィルターサイズ選定は難しくはありません。