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アフィニティー精製


どのようなタンパク質精製法であっても、多くの場合は親和性相互作用を応用したクロマトグラフィーが最も有効な唯一の手段となります。相互作用の性質やタンパク質溶液の開始時の組成によっても異なりますが、この方法では、95%までの純度が1回で達成できます。高特異性の親和性相互作用としては、抗体とProtein A/G、複数のヒスチジンタグとニッケル担体、ストレプトアビジンとビオチン、抗体と抗原、など多くの例が知られています。特異性がそれほど高くない相互作用もまた濃縮や除去プロトコールに用いられており、たとえばcibacron blue樹脂でのアルブミン除去、concavalin A樹脂での糖タンパク質濃縮、およびヘパリン樹脂での核酸結合タンパク質の捕捉などがあります。

抗体精製

精製法

抗体の精製は、抗原特異的抗体を濃縮し、非特異的タンパク質を除去してバックグラウンドを低減させるためにおこなわれます。たとえば免疫組織化学や免疫細胞化学など、高純度の抗体が求められる場合に精製されます。モノクローナル抗体やポリクローナル抗体のアフィニティー精製には、一般的にはProtein AおよびProtein Gクロマトグラフィーを用いられています。PROSEP-A/G担体を用いるMontage Antibody Purification Kitは、血清、腹水、あるいは培養細胞上清から、遠心分離によって簡単かつ迅速に抗体精製ができるよう設計されています。

精製の規模

少量精製

Montage Antibody Purification Kits

Montage Antibody Purification Kitは、Protein AまたはProtein G担体充填済みのプラグおよびスピンカラムに加え、原材料の精製前の清澄化や精製後の抗体濃縮に必要な緩衝液およびろ過ユニットをすべて組み合わせてあります。PROSEP-AまたはPROSEP-G担体を用いたスピンカラムは、単品でもお求めいただけます。

Montageスピンカラムにより精製した抗体サンプルは、免疫沈降法、免疫蛍光法、ウェスタンブロット法、ELISA、その他ラボの様々な方法に利用できます。抗体は、放射性標識、標識結合体(フルオレセインなど)、あるいは免疫アフィニティーカラムの作製などにも利用できます。

PROSEP®-Aあるいは-G担体を用いるMontage Antibody Purification Kitの特長
  • Montage キットは、初期の清澄化段階から最終的な抗体濃縮段階に至るまでのトータルな抗体精製手順として研究者の皆様にご利用いただけます。
  • Montage キットは、タンパク質のクロマトグラフィーに通常求められる煩雑なクロマトグラフィー手順や高額なハードウェアを必要としない、スピンカラムフォーマットを採用しています。
  • PROSEP 担体は、治療用抗体の生物医薬品製造実績が実証済みです。
  • Protein A またはG樹脂プラグのホールドアップ容積は最小限に抑えてあるため、高い抗体回収率が確保されます。
  • 再利用可能なスピンカラムは10 回の精製も充分可能で、複数のサンプルを同時に処理できます。
  • ビーズ状支持体によりフロー特性にも優れ、スピンカラムのテーパー形状との組み合わせによって均一なフローパスが実現され、スイングバケットローターでの担体ベッドの最適利用が可能です。
PROSEP-Aまたは-Gを用いたMontage Antibody Purification Kitの内容

PROSEP担体を用いたMontage Antibody Purification Kitは以下の内容で構成されています。

  • Protein A またはProtein G のいずれかを加えた単体プラグ2 個
  • Montage スピンカラムユニット(スイングバケットローター内容量20 mL)2 個
  • 50 mL 遠心チューブ、キャップ付き4 個
  • AmiconR Ultra-15 Centrifugalフィルターユニット、30,000 NMWL UltracelR 再生セルロースメンブレン付き、4 個─ カタログ番号UFC9 030 24
  • SteriflipR 50 mL 滅菌済みシングルユーズ吸引ろ過ユニット、MBS/PP ハウジングおよび0.22 μmMillipore ExpressR メンブレン付き4 個─ カタログ番号SCGP 005 25
  • Binding Buffer A 500 mL 入り2 本
  • Elution Buffer B2 500 mL 入り1 本
  • Neutralization Buffer C 50 mL 入り1 本
  • プラグ挿入ツール
  • ラミネート加工プロトコールカード
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参考

この項では、抗体精製の準備に役立つ情報をお伝えします。次のような項目があります。

  • Protein A およびProtein G のどちらのMontage スピンカラムを選択するか
  • Protein A アフィニティー担体
  • Protein G アフィニティー担体
  • PROSEP 担体を用いたMontage Antibody Purification Kit の最適結合条件設定に考慮すべき一般的条件
  • Montage スピンカラムの結合反応速度

Protein AおよびProtein GのどちらのMontageスピンカラムを選択するか

ほとんどの動物種から得られる免疫グロブリンGは、生物学的性質の異なるいくつかの抗体サブクラスにより構成されています。ヒトでは4種類のIgGサブクラス(IgG
1、IgG2、IgG3およびIgG4)が、またマウスでも4種類のサブクラス(IgG1、IgG2a、IgG2bおよびIgG3)が認められています。免疫研究では、特定のIgGサブクラスを他のサブクラスから単離することが必要となる場合が多くあります。

Protein GはIgM以外のほとんどのIgクラス抗体に結合するため、Protein Aよりも反応性は広くなっています。ただしIgGはProtein Gに強く結合することが多いことから、この免疫グロブリンの溶出や完全回収は困難となっています。興味深いことにProtein Aの方がProtein Gより安価であるため、研究者はProtein Gの前にまずProtein Aを試す傾向があります。Protein Aの方が、クリーニングや再生に用いられる厳しい条件に対する耐性があります。

Protein AとマウスIgGの相互作用の親和性には、IgGサブクラスによって違いがあります。マウスのモノクローナル抗体の最も一般的なサブクラスはIgG1です。マウスIgG1は通常、Protein Aには充分に結合しないため、親和性により分離するには精製方法のカスタム化が必要となります。ただし親和性相互作用はpHおよび塩依存性であるため、これらの抗体は高い塩濃度(2~3 M NaCl)および高いpH(pH 8~9)条件下でProtein Aと結合します。

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免疫グロブリンサブクラスの物理的特性

Immuoglobin Heavy ChainMean serum concentration (mg/mL)Sedimen-tation constantMolecular weightMolecular weight of heavy chainNumber of heavy chain domains% Carbohydrate
lgG1 g1
9
7S
146,000
51,000
4
2-3
lgG2 g2
3
7S
146,000
51,000
4
2-3
lgG3 g3
1
7S
170,000
60,000
4
2-3
lgG4 g4
0.5
7S
146,000
51,000
4
2-3
lgM µ
1.5
19S
970,000
65,000
5
12
lgA1 g1
3.0
7S
160,000
56,000
4
7-11
lgA2 a1
0.5
7S
160,000
52,000
4
7-11
slgA a1 or a2
0.05
11S
385,000
52-56,000
4
7-11
lgD d1
0.03
7S
184,000
69,700
4
9-14
lgE e1
0.00005
8S
188,000
72,500
5
12
付録資料の「参考資料」にあるMontageキット参考資料6を参照してください。

Protein AおよびProtein Gとの結合親和性

ProteinAGProteinAG
Human IgG1
++
++
Rat lgM
+/-
-
Human IgG2
++
++
Rabbit lgG
++
++
Human IgG3
-
++
Hamster lgG
+
++
Human IgG4
++
++
Guinea Pig lgG
++
+
Human IgA
+
-
Bovine lgG
+
+
Human IgD
+
-
Sheep lgG
+/-
+
Human IgE
+
-
Goat lgG
+/-
+
Human IgM
+
-
Pig lgG
++
++
Mouse IgG1
+
+
Chicken lgG
-
+/-
Mouse IgG2a
++
++
Fragments
Mouse IgG2b
++
++
Human Fab
+
+
Mouse IgG3
+
++
Human F(ab’)2
+
+/-
Mouse IgM
+/-
-
Human ScFv
+
-
Rat IgG
++
++
Human Fc
+
-
Rat IgG1
+/-
+
Human K
-
-
Rat IgG2a
+/-
++
Human
-
+
Rat IgG2b
+/-
+
Rat lgG2C
+/-
+
++ = 強度の親和性; + = 中程度/軽度の親和性; +/- = 評価が必要です;- = 親和性なし付属資料の「参考資料」にある Montage Kit参考資料 1~5を参照してください。
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Protein Aアフィニティー担体

Protein AはStaphylococcus aureus由来の細胞壁タンパク質であり、分子量は35~50 kDaの範囲にあります。溶出操作の際のProtein Aの漏出を防ぐためには、Protein A担体(あるいは同等の担体)の品質が重要となります。PROSEP-A High Capacity担体は、多孔性ガラスマトリックスを利用しています。圧縮は完全に不可能ですが、高度の多孔性があり、大型で末端の開放された相互接続のあるポアが高確率で存在しています。開放的なポア構造により物質輸送がきわめて速く、IgGの移動量も極めて大きくなります。固定されたProtein Aは、多くの哺乳類動物種の免疫グロブリン分子のFc領域に特異的に結合します。

Protein Aアフィニティークロマトグラフィーはワンステップの迅速な精製法であり、IgG以外のほとんどの夾雑物を除去し、ほぼ均一な純度を達成できます。組織培養上清の精製には特に有用であり、10倍から100倍程度の濃縮が可能です。

Protein Gアフィニティー担体

Protein GはStreptococci由来の細胞壁タンパク質であり、分子量は22 kDaです。溶出操作の際のProtein Gの漏出を防ぐためには、Protein Gの共有結合による固定が重要となります。PROSEP-Gは組換えProtein Gがポーラスガラス材に共有結合で固定された構成となっており、従来型のポリマーマトリックスより堅牢で頑丈です。ポーラスガラス材はまた、内部の孔径分布が極めて均一で狭い範囲に限定されるため、拡散速度も均一となり、溶液と固相間の物質移動が迅速におこなわれます。固定されているProtein Gは、アルブミン結合領域を除去した組換えタンパク質です。固定されたProtein Gは、多くの哺乳類動物種の免疫グロブリン分子のFc領域に特異的に結合します。抗体はProtein AよりProtein Gに強く結合する場合が多いことが認められています。PROSEP-GはPROSEP-A High Capacity Mediaでは精製が困難あるいは不可能であるような抗体の精製にもご利用になれます(たとえば、Rat IgG2bおよびHuman IgG3など)。ラット、ウサギおよびヒトのポリクローナル抗体ではPROSEP-G樹脂を用いての優れた回収率が確立されています。

Protein Gアフィニティークロマトグラフィーはワンステップの迅速な精製法であり、IgG以外のほとんどの夾雑物を除去し、ほぼ均一な純度を達成できます。組織培養上清の精製には特に有用であり、10倍から100倍程度の濃縮が可能です。

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PROSEP担体を用いたMontage Antibody Purification Kitの最適結合条件設定に考慮すべき一般的条件

たとえば未処理の生体成分抽出物や培養細胞上清、血清あるいは腹水など、抗体を含むあらゆるサンプルにMontageスピンカラムをご利用いただけます。サンプルはあらかじめ0.22 μm Steriflip-GPフィルターユニットでろ過して担体のフローチャンネルに詰まってしまうような粒状物質を除去しておくことが重要です。このことはこのユニットの再利用のために不可欠です。サンプルはすべて、たとえ数日前にすでにろ過してあっても、クロマトグラフィー操作前には必ずろ過する必要があります。血清や腹水、組織培養上清の保存中や、凍結や解凍を繰り返した場合、タンパク質が凝集して沈殿することがよくあります。血清や腹水中に高濃度で認められる脂質もまた、除去が必要です(脱脂の方法を参照)。ミリポアは、既定のカラムには1種類の原料から得たサンプルのみを用いるようお勧めしています。PROSEPでの分離では、サンプルは1倍濃度の結合緩衝液と1:1(v/v)の比率で希釈する必要があります。

抗体をPROSEP-Gスピンカラムから溶出させる

Protein G親和性による分離に最も一般的に用いられる溶出条件には、pHを2.5まで低下させる作業が含まれます。タンパク質には酸性で不安定なものがあり(ある種のモノクローナル抗体など)、pHが低いと活性を失う場合があることを理解しておく必要があります。何よりもまず、溶出条件はターゲットタンパク質の完全性と活性を維持するものでなくてはなりません。認められている変性のほとんどは、溶出条件が厳しいことによるものです。pHが酸性側の場合、抗体力価が低下し、免疫活性が低下して抗体の構造が変形することがわかっています。従って溶出後は直ちにpHを中性に復帰させることが重要です。

Montageスピンカラムの結合反応速度

アフィニティークロマトグラフィー支持体を通る流量の調節は、結合を達成する上で重要となります。カラム支持体を通る流量は分離効率と密接に関連しています。すなわち、流れが速すぎると、移動相が内部のビーズ全体に達するのに必要とされる拡散時間よりも早くビーズを通り過ぎてしまいます。ミリポアの研究によれば、Montage担体のベッドは内部表面積が大きいため、遠心スピードがPROSEP-Gでは1,000 xg*を、またPROSEP-Aでは1,500 xg*を超えない場合には、カラム支持体を通る移動相の速度を完全に補償することが認められています。Montageスピンカラムに採用されているPROSEP担体の化学的機構により、タンパク質分子と固定されているリガンドとの間に高速の会合反応が保持されることで、内部のビーズ構造を通る最適拡散流が可能となります。従来の方法として、重力流によるクロマトグラフィーは極めて低速で、タンパク質の分離能が二次拡散作用によって悪影響を受ける場合もあります。

* 洗浄の際の1,000 xgを超える遠心スピードについては実験データは得られていません。

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抗体を精製する

この項では、緩衝液調製にキットを使用しない場合など、PROSEP Mediaを用いたMontage Antibody Purification Spin Columnsによる抗体精製に必要な情報の概要を説明します。また以下の内容についても説明します。

  • 担体プラグをSpin Columns に取り付ける
  • 前平衡化
  • サンプル清澄化
  • サンプル添加
  • 洗浄
  • 溶出
  • 再生
  • 脱塩および濃縮
Protein AまたはProtein Gキットの緩衝液の構成内容

PROSEP-G Mediaを用いたMontage Antibody Purification Kitに供給されている緩衝液は以下の方法を用いて調製します。緩衝液にはいずれも0.1 %アジ化ナトリウムを保存剤として加えてあり、室温で保存可能です。

  • Binding Buffer A (1.5 Mグリシン/NaOH緩衝液、3 M NaCl、pH 9.0)。112.6 gのグリシン(フリーベース;MW 75.07)、175.3 gのNaCl (MW 58.44)、1.0 gのアジ化ナトリウムを800 mLの蒸留水に加えます。5 MのNaOHで滴定してpH 9.0とします。蒸留水を加えて最終容積を1 Lとします。
  • Elution Buffer B1 (0.1 Mクエン酸ナトリウム緩衝液、 pH 5.5)。23.44 gのクエン酸(三ナトリウム塩、ニ水和物;MW 294.1)、3.872 gのクエン酸(無水;MW 192.1)、1.0 gのアジ化ナトリウムを900 mLの蒸留水に加えます。蒸留水を加えて最終容積を1 Lとします。
  • Elution Buffer B2 (0.2 Mグリシン/HCl緩衝液、pH 2.5)。15.0 gのグリシン(フリーベース;MW 75.07)、1.0 gのアジ化ナトリウムを900 mLの蒸留水に加えます。5 MのHClで滴定してpH 2.5とします。蒸留水を加えて最終容積を1 Lとします。
  • Neutralization Buffer C (1 M Tris/HCl緩衝液、pH 9.0)。103.72 gのTrisベース(MW 121.1)、22.72 gのTris塩酸(MW 157.6)、1.0 gのアジ化ナトリウムを800 mLの蒸留水に加えます。蒸留水を加えて最終容積を1 Lとします。
担体プラグをSpin Columnに取り付ける
1.プラグの両端の包装フィルムを外します。
2.上と下のキャップを外します。注記:上のキャップの点は、PROSEP-A担体のプラグ用が赤色、PROSEP-Gプラグ用は黄色です。キャップを外したら、上側の方がへこんでいるので見分けられます(約2 mm深くなっています)。
3.プラグの上側(へこんでいる方)が一番上となるようにしてプラグをスピンカラムに差し込みます。
4.挿入ツールを用いてプラグをスピンカラムの先細部分に完全に押し入れます。プラグをスピンカラムから取り外す場合には、ツールをスピンカラムの底に差し込んで上向きに押し出します。
抗体精製プロトコール

プラグをスピンカラムに取り付けて、スピンカラムを遠心チューブに入れてから、以下の手順に従います。

前平衡化
1.PROSEP担体に10 mLのBinding Buffer Aを加え、スピンカラムを500 xgで5分間遠心分離してPROSEP担体を平衡化します。
注記:スピンカラムを1本だけ用いる場合には、同重量のユニットで釣り合いが取れるようにします(プラグなしで蒸留水を入れて重さを調節します)。

サンプル清澄化
2.サンプル(組織培養上清、血清あるいは腹水)を添加する直前に、あらかじめ0.22 μm Steriflip-GPユニットでろ過してデブリスがあれば除去しておきます。腹水や血清、組織培養上清の保存中や、凍結や解凍を繰り返した場合、タンパク質が凝集して沈殿することがよくあります。タンパク質が新たに凝集したり沈殿するとPROSEP担体プラグが劣化して、流量が著しく遅くなります。サンプルは必ず孔径0.22 μm以下のフィルターで、添加する直前にろ過するようにします。これらの指示を忠実に守ることが、このユニットの最適パフォーマンスには重要です。
注記: Steriflipフィルターユニットについての詳しい説明は、「Steriflip Filter Unit User Guide」をご覧ください。

サンプル添加
3.ろ過したサンプルをBinding Buffer Aと1:1(v/v)に希釈します。(たとえばろ過したサンプル10 mLを緩衝液10 mLに加えます)。このサンプル20 mLをピペットで採りスピンカラムに加えます。このスピンカラムを100~150 xgで20分間遠心分離します。理想的なサンプル添加条件は、流量1 mL/分以下の場合に得られます。プラグ上部にサンプルが残っている場合には、スピン時間を長くするかまたはスピン速度をあげることが必要な場合もあります。または、流量が予測より遅い場合は、サンプルのろ過が完全でなかったためにプラグが部分的に詰まっていることも考えられます。
注記:スピンカラムを1本だけ用いる場合には、同重量のユニットで釣り合いが取れるようにします(プラグなしで蒸留水を入れて重さを調節します)。

洗浄
4.スピンカラムに10 mLのBinding Buffer Aを加えて500 xgで2分間遠心分離し、スピンカラムを洗って未結合の夾雑物を除去します。さらにもう一度10 mLのBinding Buffer Aを加えて500 xgで2分間遠心分離します。洗浄液の未結合の夾雑物には、免疫グロブリン以外の成分が含まれています。流量が予測より遅い場合は、サンプルのろ過が完全でなかったためにプラグが部分的に詰まっていることも考えられます。流量が予測より著しく遅い場合には、遠心スピードを1000 xg(PROSEP-Aでは1000~1500 xgとして)とし、遠心時間は5分間として遠心分離します。

溶出
5.PROSEP-Aの場合(PROSEP-Gの場合については下記手順6をご覧ください)。1.3 mLのNeutralization Buffer Cを新たな遠心チューブに加えておき、その中に結合IgGを10 mLのElution Buffer B1により直接溶出させて、サンプルを中性pHとします。スピンカラムを500 xgで5分間遠心分離します。
6.1.3 mLのNeutralization Buffer Cを新たな遠心チューブに加えておき、その中に結合IgGを10 mLのElution Buffer B2により直接溶出させて、サンプルを中性pHとします。スピンカラムを500 xgで5分間遠心分離します。流量が予測より遅い場合は、サンプルのろ過が完全でなかったためにプラグが部分的に詰まっていることも考えられます。流量が予測より著しく遅い場合には、遠心スピードを1000 xgとし、遠心時間は5分間として遠心分離します。

再生
7.10 mLのElution Buffer B2を加え、スピンカラムを500 xgで5分間遠心分離して担体を洗います。5 mLのBinding Buffer Aを加え、スピンカラムを500 xgで2分間遠心分離して再平衡化します。このまま再利用する場合には、5 mLのBinding Buffer Aで洗います。または、プラグにキャップをしないままで5 mLのBinding Buffer Aに入れて、これを15 mLのスクリューキャップ付きチューブに入れて保存します。

脱塩および濃縮
8.必要であれば、Montageキットに入っている30,000 NMWLのAmicon Ultra-15遠心フィルターユニットを用いて抗体調製物の脱塩と濃縮をおこないます。抗体を保存する場合は0.05~0.5% w/vのアジ化ナトリウムを加えて2~8°Cで保存します。長期保存する場合には、抗体を小分けし50%グリセロール中で-20°Cで保存することをお勧めします。
注記: Amicon Ultra Centrifugal Filter Devicesについての詳しい説明は、「Amicon Ultra-15 Centrifugal Filter Device User Guide」をご覧ください。

PROSEP-G スピンカラムを用いて10 回連続しておこなったウサギIgG の精製

PROSEO-G スピンカラムを1 本はBinding Buffer A および別の1 本をElution Buffer B2 で別個に再生し、正常ウサギ血清から10 回連続してウサギIgG を精製しました。精製ウサギIgG は平均17.1 ミリグラムが得られ、Buffer A ではCV = 4.7%、Buffer B2 ではCV = 5.3% でした。


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脱脂の方法

Protein AおよびProtein Gアフィニティーカラムはいずれも、特に腹水から得た抗体サンプル中では、脂質やリポタンパク質の存在による影響を受けます。脱脂の必要な抗体溶液がある場合、脂質やリポタンパク質の除去には以下のプロトコールが穏やかで簡単な方法となります。

1. サンプル1mLにつき、0.04 mLの10%硫酸デキストラン溶液および1 mLの1 M塩化カルシウム溶液を加えます。
2.15分間混合します。
3.10,000 xgで10分間遠心分離します。
4.沈殿物を捨てます。
5.サンプルをAmicon Ultra-15ユニット(カタログ番号 UFC9 030 24)によりTBS(Tris Buffered Saline)に変えるか、または透析、あるいは脱塩カラムに代えます。緩衝液はPBSなどのリン酸含有緩衝液には代えないこと。
定量のための最適手順

ランベルト・ベールの法則(A=ε.c.l)により、サンプル中のIgG濃度(mg/mL)は、280 nmにおける吸光度×0.72により求められます。IgMの精製の場合には280 nmにおける吸光度×0.84、IgAの精製の場合には280 nmにおける吸光度×0.94として求めます。抗体以外のタンパク質が吸光度読み取り値に関与している可能性もあるため、抗体濃度は推定値にすぎません。ただし純粋な抗体溶液にとっては濃度決定のための信頼性の高い定量法となります。ほとんどの研究者は様々なサンドイッチELISA法を採用して、0.01 mg/mLから20 mg/mLの濃度範囲内で抗体濃度を正確に測定しています。

生成物の性能評価

抗体はSDS-PAGEにより、還元条件または非還元条件にかかわらず純度を測定します。IgGは還元条件SDS-PAGEでは25 kDaおよび50~55 kDaバンドとして現れることにご注意ください。免疫グロブリンの回収率は、標準的なタンパク質アッセイ、還元または非還元条件にかかわらずSDS-PAGEのスキャニングデンシトメトリ、あるいはELISAにより定量可能です。抗原結合性パラメータとして親和性および結合性を測定できます。

PROSEP担体プラグの規格

起源: E. coli中に発現された組換えProtein Aまたはprotein G
支持マトリックス:多孔質ガラス担体粒子径:74 μm~125 μm
担体ベッド容積: 1.6 mL
推奨される使用時 pH : pH 2.0~9.0
結合能:一般的にPROSEP-AではウサギIgGで>15 mg、PROSEP-GではウサギIgGで>8 mg
水溶性:不溶性
スイングバケットローターでの最大容積: 20 mL

Montageスピンカラムに使用可能な化学物質

樹脂はすべて酸化剤との反応性があります。高温を避けてください。Protein Gは8 M尿素(pH 10.5)および極端なpH (pH 1.0およびpH 11)には、短時間であれば耐えます。Protein Aは1 M NaOHに対して安定ではなく、このような厳しい条件では変性します。ただしProtein Gは0.1 M NaOHによる処理に対しては安定です。

Ultrafree-MC遠心フィルターを用いたアフィニティー精製

A小量精製の場合には、Ultrafree-MC遠心ユニットなどの微細孔性メンブレン付きの遠心ユニットもお選びいただけます。サンプルをフィルターバスケットに入れ、必要時間混合してから遠心分離します。このプロセスにより、ビーズの間の液が除去されますが、ビーズ内の液は残ります。同様に洗浄と溶出も可能であり、また緩衝液および、または溶出液が効率的に除去されるため、さらに効果的です。

Ultrafree-MC遠心フィルターユニット微細孔性メンブレン付は、5種類の孔径(0.1~5.0 μm)の、低タンパク質結合性Durapore PVDFメンブレン付です。アフィニティー樹脂はフィルターバスケットに添加でき、ユニットは「ホームメード」ミニスピンカラムとしてご利用になれます。

このユニットは、PROSEP-A樹脂でのウサギIgG精製に、また3種類の市販金属錯体樹脂でのHis-タグ化C-RPタンパク質の精製に応用できることについて、以下に説明いたします。
Ultrafree-MC 遠心フィルターユニット
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ご要望の抗体を検索するには、下記のプルダウンでKeywordまたはGene Symbol, Uniprot Number, Entrez Gene Numberを選び、ブランクのフィールドに該当ワード(半角英数)を入力するか、検索オプションを選んで、“検索”ボタンをクリックして下さい。
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