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ウェスタンブロット法のプロトコール


ウェスタンブロット法のフローチャート

標準的免疫検出法と迅速免疫検出法の比較

免疫学的検出法のプロトコールには、標準的検出法と迅速検出法の2種類があります。

標準的免疫検出法と迅速免疫検出法の比較

StepStandard ImmunodetectionRapid Immunodetection
Block the membrane1 hrNone
Incubate with primary antibody1 hr1 hr
Wash the membrane3 x 10 min3 x 5 min
Incubate with second antibody1 hr30 min
Wash the membrane3 x 10 min3 x 5 min
Add substrate5 min5 min
Total time4 hr 5 min2 hr 5 min
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標準的免疫検出法のステップは次のとおりです:
  1. メンブレンの未反応部位をブロックすることにより、抗体の非特異的結合を防止します。
  2. メンブレンを一次抗体とともにインキュベーションし、目的のタンパク質に結合させます。
  3. 洗浄し、結合していない一次抗体をすべて除去します。
  4. メンブレンを標識二次抗体とともにインキュベーションし、一次抗体に結合させます。
  5. 洗浄し、結合していない二次抗体をすべて除去します。
  6. 標識二次抗体に反応する基質とともにメンブレンをインキュベーションし、タンパク質の局在を検出します。
迅速免疫検出法は、ブロッキングステップを省くことにより、洗浄およびインキュベーションステップに要する時間を短縮します。迅速免疫検出法は、多量に存在するタンパク質を迅速に可視化するのに適した方法です。一方、標準的免疫検出法は、感度がより高いため、新しい種類の検体を用いる場合の最適化が迅速免疫検出法ほど必要ではありません。

標準的免疫検出法

アプリケーション

標準的免疫検出法は、転写後すぐにメンブレン上のタンパク質に対して実施します。(転写後にメンブレンを乾燥させた場合には、ブロットをメタノール [PVDFをご使用の場合] またはMilli-Q水 [ニトロセルロースをご使用の場合] に1分間浸して湿らせてから、免疫学的検出に進んでください。)
湿らせたブロット上の未反応メンブレン部位を、最適化した試薬でブロッキングします。この方法の短所は、ブロッキングが必要であることと、所要時間が4時間以上であることです。長所は、新しい種類のサンプルを用いる場合の最適化が迅速免疫検出法ほど必要でないことです。

必要な溶液
  • 一次抗体(目的のタンパク質に特異的なもの)
  • アルカリホスファターゼまたはホースラディッシュペルオキシダーゼ標識二次抗体(一次抗体に特異的なもの)
  • 酵素標識(HRPまたはAP)に対応する基質
  • 適切な洗浄用緩衝液:リン酸緩衝生理食塩水(PBST):10 mMリン酸ナトリウム、pH 7.2、0.9%(w/v)NaCl、最高濃度0.1%の界面活性剤Tween-20、TBST:10 mM Tris、pH 7.4、0.9%(w/v)NaCl、最高濃度0.1%のTween-20。
  • ブロッキング溶液:ウシ血清アルブミン(BSA)、0.2%~5%(w/v)、Tween-20(0.05~0.1%)、脱脂粉乳(0.5~5%)、カゼイン(1%)
  • Milli-Q水
必要な装置
  • ブロットが十分入る大きさの浅いトレー
  • ガラス板
  • プラスチック製ラップ(サランラップなど)、冷凍用バッグ、あるいはシートプロテクター
  • オートラジオグラフィー用フィルムおよびカセット
  • 暗室
  • オートラジオグラフィー用フィルムの処理装置
準備
  1. 一次抗体をブロッキング溶液で任意の使用濃度まで希釈します。
  2. 二次抗体をブロッキング溶液で任意の使用濃度まで希釈します。
    注記: メンブレン1 cm2あたり0.1 mLの(一次および二次)抗体溶液を添加するのに十分量の溶液を調製してください。
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プロトコール

  1. SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を行い、タンパク質をメンブレンに転写します(エレクトロブロッティング)。
  2. メンブレンを蒸留水で2回洗浄します。必要な場合には、Ponceau Red溶液でメンブレンを5分間染色し、タンパク質バンドを可視化します。(原液:2% Ponceau S溶液[溶媒:30%トリクロロ酢酸、30%スルホサリチル酸溶液];使用時に1:10に希釈)。タンパク質バンドが明瞭になるまでメンブレンを水ですすぎ、分子量マーカーの位置にボールペンまたは鉛筆で印をつけます。Ponceau Red染色は、ブロッキングステップ中にメンブレンから洗い流されます。注記:発色中のいかなるステップでも、ブロットを乾燥させないでください。ブロットが乾燥すると、バックグラウンド染色が強くなります。
  3. 新たに調製した脱脂粉乳(3~5%)含有TBSおよび、またはPBS(「ブロッキングに関する注意」を参照)にブロットメンブレンを浸し、一定速度で攪拌しながら、室温で30~60分間ブロッキングします。ブロッキング時間は2時間を超えないようにしてください。ブロッキング時間が2時間を超えると、染色時にアーチファクトが出現します。2時間を超えるブロッキングが必要な場合には、メンブレンを4 °Cに保ってください。

    ブロッキングに関する注意: 新たに調製したブロッキング試薬PBS/3%脱脂粉乳(PBS500mLに脱脂乳15 gを添加)にブロットメンブレンを浸し、一定速度で攪拌しながら、室温で30分~2時間インキュベーションします。PBS/3%脱脂粉乳によるメンブレンのブロッキングは、4 °C、一晩の条件でも行うことができます。リン酸抗体を使用する場合には通常、ブロッキング試薬をPBSでなくTBSで希釈する必要があります。過去のウェスタンブロットでバックグラウンドが高かった場合には、別のブロッキング用緩衝液を試してみてください。使用できるその他のブロッキング試薬としては、a)3~5%脱脂粉乳/0.05~0.1%Tween、b)Tween-20(0.05~0.2%)/PBSまたはTBS、c)0.2~5% BSA第V画分/PBSまたはTBSなどがあります。一般に、ブロッキング時間は室温で2時間を超えないようにしてください。2時間を超えると、メンブレン上のタンパク質が置換される可能性があります。
  4. 一次抗体は、新たに調製したブロッキング溶液(TBSおよび/またはPBS/3%脱脂粉乳)で推奨濃度/希釈倍率まで希釈します。メンブレンを一次抗体溶液に浸し、室温で1~2時間、あるいは4 °Cで一晩、攪拌しながらインキュベーションします。
  5. 水あるいは0.05% Tween 20含有TBSおよび/またはPBSでメンブレンを3回(1回3~5分)洗浄します。
  6. Inメンブレンを最適な二次抗体試薬に浸し、室温で30分~1時間、あるいは4 °Cで一晩、攪拌しながらインキュベーションします。一次抗体としてマウスモノクローナル抗体を使用する場合には、ヤギ抗マウスHRP-標識抗体を、一次抗体としてウサギポリクローナル抗体を使用する場合には、ヤギ抗ウサギHRP-標識抗体をお勧めします。
  7. 水あるいは0.05% Tween 20含有TBSおよび/またはPBSでメンブレンを5回(1回3~5分)洗浄します。

    注記:Tween-20界面活性剤は、親和性の低い一次抗体を剥離させる可能性がありますので、メンブレンはバックグラウンドを改善する目的で短時間洗浄します。メンブレンを水で洗浄する場合にも、最終回の洗浄は0.05% Tween 20含有TBSおよび、またはPBSで3~5分間洗浄してください。
  8. 最適な検出系(化学発光など)を用いてタンパク質を検出します。

    注記:水、TBSおよび、またはPBSによるメンブレンの洗浄によりTween-20が完全に除去されないと、Tween-20が化学発光検出試薬と反応し、メンブレン全体の染色が強まることによりフィルムが黒くなる場合があります。

    ウェスタンブロット法



検出基質


発色検出法
  1. メーカーの指示に従って基質を調製します。
  2. ブロットを清潔な容器に入れ、メンブレン表面が完全に覆われるまで基質を添加します。穏やかに攪拌しながら、10分間あるいはシグナルが必要なコントラストに達するまで、インキュベーションします。
  3. ブロットをMilli-Q水ですすぎ、反応を停止させます。
  4. 退色を最小限に抑えるため、直射日光を避けてブロットを保存します。ブロットは乾燥保存することができます。
化学発光検出法

メーカーの指示に従ってください。

  1. メーカーの指示に従って基質を調製します。
  2. ブロットを容器に入れ、メンブレン表面が完全に覆われるまで基質を添加します。1分間インキュベーションします。
  3. 余分な基質を除去します。
  4. ブロットを清潔なガラス片に載せ、プラスチック製ラップで包みます。

    注記:適切なサイズに切ったシートプロテクターや冷凍用バッグを使用することも可能です。
  5. すべての気泡を静かに抜きます。
  6. 暗室内で、ラップに包んだ状態のメンブレンをフィルムカセットにセットします。
  7. オートラジオグラフィー用フィルム1枚をメンブレン上に置き、カセットを閉じます。
  8. フィルムに露光します。最適な露光時間を決定するため、15~30秒間の露光を繰り返しますが、一般的な露光時間は1~5分間です。

蛍光検出法

必要な装置
  • タンパク質をブロットしたImmobilon-FLトランスファーメンブレンおよびタンパク質のプローブに使用する抗体
  • Mylar®ラップ
  • 蛍光イメージング装置

次に蛍光免疫検出法の一般的なプロトコールを示します。最善の結果を得るためには、試薬に同梱されているメーカーのプロトコールをご参照ください。

注記:化学蛍光試薬を使用する場合には、試薬メーカーの指示に従ってください。
  1. メーカーの指示に従って基質を調製します。
  2. 蛍光色素標識した二次抗体溶液の希釈液にブロットを浸し、穏やかに攪拌しながら1時間インキュベーションします。
  3. 洗浄用緩衝液でブロットを1回5分、3~5回洗浄します。
  4. ブロットを清潔なろ紙の上に載せ、乾燥させます。
  5. ラップを使用する場合には、Mylarを使用してください。サランラップは蛍光を消光させるため、使用しないでください。
  6. 適切な蛍光スキャナーを用いてブロットを撮影します。

    迅速免疫検出法


アプリケーション

迅速免疫検出法は、抗体がImmobilon-Pトランスファーメンブレンの疎水性(非湿潤)表面に結合しないが、メンブレン上に固定されたタンパク質に結合することを利用した方法です。迅速免疫検出法は、発色基質と化学発光基質の両方に対応してします。迅速免疫検出法の主な長所は、ブロッキングが必要ないため、時間を節約できるほか、ブロッキングに伴うリスクが低減できることにあります(Mansfield, 1994)。この方法は、乾燥状態、湿潤状態の両方のImmobilon PVDFメンブレンに使用でき、解析を約2時間で行うことができます。一方、標準的免疫検出法による解析には4時間以上を要します。

重要:乾燥メンブレンを使用する場合には、迅速免疫検出の開始前にブロットを十分乾燥させておく必要があります(「メンブレンの乾燥方法」を参照)。

必要な溶液
  • 一次抗体(目的のタンパク質に特異的なもの)
  • アルカリホスファターゼまたはホースラディッシュペルオキシダーゼ標識二次抗体(一次抗体に特異的なもの)
  • 酵素標識に対応する基質
  • リン酸緩衝生理食塩水(PBS):10 mMリン酸ナトリウム、pH 7.2、0.9%(w/v)NaCl
  • 抗体希釈用緩衝液:1%(w/v)BSA(ウシ血清アルブミン)、0.05% Tween-20界面活性剤
  • 100%メタノール
  • Milli-Q水
必要な装置
  • ブロットが十分入る大きさの浅いトレー
  • プラスチック製ラップ(サランラップなど)、冷凍用バッグ、あるいはシートプロテクター
  • オートラジオグラフィー用フィルムおよびカセット
  • 暗室およびオートラジオグラフィー用フィルムの処理装置
準備
  1. 乾燥メンブレンを使用する場合には、ブロットを十分乾燥させてください(「メンブレンの乾燥方法」のプロトコールを参照)。ブロットをメタノールで再湿潤させないでください。
  2. 一次抗体を希釈用緩衝液で任意の使用濃度まで希釈します。
  3. 二次抗体を希釈用緩衝液で任意の使用濃度まで希釈します。
    注記:メンブレン1 cm2あたり0.1 mLの(一次および二次)抗体溶液を添加するのに十分量の溶液を調製してください。

抗体とのインキュベーション
  1. ブロットを一次抗体溶液に浸し、振盪しながら1時間インキュベーションします。溶液がメンブレン表面を自由に移動できる必要があります。
  2. ブロットをPBSに浸し、5分間洗浄します。緩衝液を毎回交換しながら、さらに2回洗浄します。
  3. ブロットを二次抗体溶液に浸し、振盪しながら30分間インキュベーションします。
  4. ブロットをPBSに浸し、5分間洗浄します。緩衝液を毎回交換しながら、さらに2回洗浄します。
  5. 「標準的免疫検出法」セクションに示したプロトコールに従い、発色、化学発光または蛍光検出法によるタンパク質の検出に進みます。
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高濃度塩での洗浄による頑固なバックグラウンドの除去

必要な溶液

高塩濃度の緩衝液:0.5 M NaClおよび0.2% SDSを添加したPBSまたはTBS緩衝液

手順
  1. 一次および二次抗体とのインキュベーションまでは、「標準的免疫検出法」セクションに記載した方法に従います。
  2. 二次抗体とのインキュベーション後、ブロットを高塩濃度の緩衝液に浸し、穏やかに振盪しながら30分間インキュベーションします。
  3. ブロットをMilli-Q水ですすぎ、「標準的免疫検出法」セクションに示した発色、化学発光または蛍光検出法によるタンパク質の検出に進みます。

メンブレンからの抗体除去プロトコール

ブロットからの抗体除去プロトコール2種類を以下に示します。第一のプロトコールはあらゆる化学発光基質系に使用できるもので、界面活性剤と加熱を併用して抗体を遊離させます。第二のプロトコールは、抗体を抗原から解離させる必要がある場合によく使用されるもので、低pHを用いて抗体の構造を変化させ、抗原結合部位を失活させます。両手法とも、発色検出系により生成した有色の沈殿物(BCIP、4CN、DABおよびTMB)は除去できません。しかし、他のターゲットタンパク質に特異的な別の抗体を用いてブロットを解析することは可能です。

重要:各回の免疫学的検出の間にブロットを乾燥させないでください。ブロットが乾燥すると、残存した抗体分子がメンブレンに永続的に結合してしまいます。

洗浄用緩衝液に0.5M NaCl および0.2% SDS を添加することにより、タンパク質結合能が高いImmobilon-PSQ メンブレン上のバックグラウンドが大幅に抑えられました。

Re-Blot Plus

Western Blot Recycling Kit

Re-Blot Plus Western Blot Recycling Kitは、固定化されたタンパク質に大きな変化を与えることなく、ウェスタンブロットから抗体を迅速かつ効率的に除去できるよう特別に調製された溶液を含んでいます。

Re-Blot Plus Western Blot Recycling Kitの特長
  • Antibody Stripping Solutionには刺激臭のβ-メルカプトエタノールが含まれていません。
  • 抗体が室温で除去できます。ブロットを加熱する必要がありません。
  • 室温にて約15分でブロットから抗体を除去できます。
  • ブロットは25分で再利用できます。
アプリケーション

Re-Blot Plus Western Blot Recycling Kit(カタログ番号2500)は、化学発光あるいは放射性ヨードなどの放射性同位元素によりシグナルを生じたウェスタンブロットから抗体を効率的に除去します。

ただし、反応部位に沈殿した基質は効率的に除去できないため、発色基質(TMB、DAB、4-クロロナフトールなど)の除去に使用することはお勧めできません。ブロットの比較分析により、抗体除去が抗原の定量に影響を及ぼさないことが確立されるまでは、Re-Blot Plus Western Blot Recycling Kitは定性的分析のみにご使用ください。

キット内容
  • Mild Antibody Stripping Solution(10倍液)-(1本、50 mL)(カタログ番号2502で別途購入することもできます)
  • Strong Antibody Stripping Solution(10倍液)-(1本、50 mL)(カタログ番号2504で別途購入することもできます)
保存
キット内容は到着次第、4 °Cで保存してください。製品は納品後、3~6ヶ月間安定です。保存中、Antibody Stripping Solutionに結晶がみられた場合には、使用前に37 °Cで穏やかに温めれば結晶が溶解します。

注記:試薬の変性を防止するため、保存中は必ずしっかりとキャップをしてください。空気に長時間触れさせないでください。

試薬の選択

Re-Blot Plus Mild Stripping Solutionは、ニトロセルロースメンブレン、PDVFメンブレンの両方で良好な成績が得られています。しかし、メンブレンから高いシグナルを除去する必要がある場合や、Re-Blot Plus Mild処理では不十分な場合には、Re-Blot Plus Strong Stripping Solutionの方が良好な成績が得られます。

# of Strips or BlotsAmount of 10X Antibody Stripping SolutionAmount of Distilled WaterResulting Amount of 1x Working Stripping Solution
1 Strip
400 µL
3.6 mL
4 mL
5 Strips
1 mL
9.0 mL
10 mL
1 Blot
(7 x 10 cm)
2 mL
18.0 mL
20 mL

試薬の調製
  1. Antibody Stripping Solutionの希釈
使用直前:
10倍濃度のAntibody Stripping Solution(MildまたはStrong)を蒸留水で希釈し、1倍濃度溶液とします。Antibody Stripping Solutionに結晶がみられる場合には、結晶が完全に溶解するまで37 °Cで穏やかに温めてください。インキュベーション中にストリップまたはブロットが浮遊できるよう、十分量の溶液を調製します。通常はストリップあたり4 mL、標準的ブロットあたり20 mLを調製します。


ストリッピングまたはブロッキング溶液の推奨容量に関しては、下表をご利用ください。
アッセイプロトコール

注記:ブロットまたはストリップを再利用予定の場合には、初回使用後直ちに抗体除去の準備をしてください。抗体除去を直ちに実施できない場合には、メンブレンをプラスチック製ラップに包み、PBSに濡らした状態で4 °Cにて保存します。ブロットを乾燥状態で保存しないでください。

  1. ブロットの抗体除去。適当な容量のAntibody Stripping Solution(1倍濃度)をプラスチックトレーに満たします(推奨量に関して「試薬の調製」セクションを参照)。
  2. ブロットまたはブロットストリップをピンセットまたは鉗子でAntibody Stripping Solution(1倍濃度)に沈め、穏やかに撹拌しながら室温で15分間インキュベーションします。
    注記:抗体除去処理を過去におこなったブロットを使用する場合には、インキュベーション時間を延長する必要がある場合があります。必要に応じて、インキュベーション時間を5~10分延長してください。
  3. ブロッキング。等量のブロッキング用緩衝液を清潔なプラスチックトレーに満たします。従来のブロッキング用緩衝液(20 mM Tris HCl、pH 8.0 ; 150 mM NaCl ; 0.1% Tween 20 ; 5%粉乳など)が適しています。
  4. ブロットをブロッキング用緩衝液で5分ずつ2回洗浄します。
  5. 抗体のリプローブに使用可能です。普段と同様のプロトコールや、化学発光検出法を用いてください。
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熱および界面活性剤による抗体除去

必要な装置および溶液
  • ストリッピング溶液:100 mM 2-メルカプトエタノール、2%(w/v)SDS、62.5 mM Tris - HCl、 pH 6.7
  • リン酸緩衝生理食塩水(PBS):10 mMリン酸ナトリウム、pH 7.2、0.9%(w/v)NaCl
  • メンブレンが十分入る大きさの浅いトレー
手順
  1. ドラフト内でブロットをストリッピング溶液に浸し、振盪しながら50 °Cで30分間インキュベーションします。
  2. ブロットを緩衝液に浸し、10分間振盪します。緩衝液を新しいものに交換し、もう一度、10分間振盪します。
  3. (オプション)抗体が不活性化されているかどうか、あるいはメンブレンから除去されているかどうかを確認するため、最初の検出プロトコール(一次抗体の添加ステップ以外)を再度実施します。
  4. 緩衝液にブロットを浸し、10分間振盪します。
  5. 次の回の免疫学的検出をおこなうため、ブロッキングステップに進みます。

低pHによる抗体除去

必要な装置および溶液
  • ストリッピング溶液:25 mMグリシン-HCl、pH 2、1%(w/v)SDS
  • リン酸緩衝生理食塩水(PBS):10 mMリン酸ナトリウム、pH 7.2、0.9%(w/v)NaCl
  • メンブレンが十分入る大きさの浅いトレー
手順
  1. ブロットをストリッピング溶液に浸し、30分間振盪します。
  2. ブロットを緩衝液に浸し、10分間振盪します。緩衝液を新しいものに交換し、もう一度、10分間振盪します。
  3. 次の回の免疫学的検出をおこなうため、ブロッキングステップに進みます。

低pH法および熱/界面活性剤法によるImmobilon-Pメンブレンからの抗体除去およびリプローブ。(A)ラット肝溶解液をブロットしたメンブレンを、ウサギ抗ERK1抗体(1:5,000)およびHRP-標識ヤギ抗ウサギ二次抗体(1:20,000)でプローブし、Immobilon Western HRP Chemiluminescent Substrateで可視化しました。続いて、ブロットから(B)低pHまたは(C)熱/界面活性剤により抗体を除去した後、二次抗体およびImmobilon Western HRP Chemiluminescent Substrateを再度添加し、全抗体が完全に除去されていることを確認しました。抗ERK 1抗体を除去したブロットを、マウス抗HSP70抗体(1:10,000)およびHRP-標識ヤギ抗マウス二次抗体(1:5,000)でプローブし、上記のように可視化しました。(E)低pHまたは(F)熱/界面活性剤により抗体を除去したブロットは、問題なくリプローブでき、(D)抗HSP70抗体のみでプローブしたメンブレンと同等の結果が得られました。

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ペプチド阻害/競合

使用抗体を、競合する免疫原とともに使用する場合には、このプロトコールを使用してください。

方法
  1. ウェスタンブロット法で抗体を使用する場合の最適希釈倍率中、最も高い倍率を決定します。
  2. 抗体を中和するには、抗体と5倍過剰量(重量換算)のブロッキングペプチドを少量(1 mL)の脱脂粉乳含有TBSおよび/またはPBS中で混合するか、抗体と最終濃度10~25 μM*のペプチドをインキュベーション用緩衝液(3%脱脂粉乳含有TBSおよび、またはPBS)中で混合します。下記のペプチド量の算出例をご参照ください。
  3. 抗体をペプチドとともに室温で2時間、あるいは4 °Cで一晩、振盪しながらインキュベーションします。
  4. 中和後、抗体/ペプチド混合液を適切な最終使用容量になるまで希釈した後、目的とする試験のプロトコールを実行し、ウェスタンブロット法の通常の手順に進みます。

一貫して陽性の結果が得られる抗体濃度が2 μg/mLとします。ニトロセルロースは通常、最終容量10 mLでインキュベーションされます。抗体20 μgとペプチド100 μgを脱脂粉乳含有P(T)BS 1 mL中で混合し、インキュベーションします。
ペプチド/抗体混合液1 mLを脱脂粉乳含有P(T)BS 9 mLに加えます。
* ペプチド1mM原液の調製:

MW = Da – [(x–1)(18)]
Da = ダルトン
X = ペプチド配列中のアミノ酸数
18 = H20のMW

分子量2136 Daのペプチドの希釈例:

2136 Da = 2136 g/L/M
2136 g/L x 0.001 M
2.136 g/L/1 mM
2136 mg/1000 mL/1 mM

ペプチドが50 μg単位で包装されている場合:



ペプチド50 μgを滅菌水(あるいは他の適切な緩衝液)23 μLで希釈し、ペプチドの最終濃度を1mMとします。
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ブロットの保存

長期保存用タンパク質ブロットの調製

PVDFは耐薬性の高いポリマーで、優れた長期安定性を有します。ブロットを後日使用するために保存する必要がある場合には、メンブレンに結合したタンパク質の安定性により保存条件を決定します。
ミリポアは低温での保存をお勧めしていますが、室温での保存が適切なタンパク質もあります。

必要な材料
  • ドライブロッティングしたImmobilon PVDFトランスファーメンブレン
  • Whatman® 3 MMろ紙2枚
  • カードストックまたは厚手のボール紙2枚
  • ペーパークリップ
  • ビニール袋
手順
  1. ドライブロットを清潔なWhatman® 3 MMろ紙2枚の間にはさみます。
  2. ろ紙にはさんだブロットを、カードストック2枚の間にはさみます。
  3. このスタックを縁に沿ってクリップで留めます。クリップがブロットに重ならないようにします。
  4. スタックを密封可能なビニール袋に入れます。
  5. ビニール袋を閉じるか、密封します。
  6. 任意の温度でブロットを保存します:
    4 °C最長2週間
    - 20 °C 最長2ヶ月
    - 70 °C 2ヶ月以上保存可能
注記:ブロットを冷凍庫で保存する場合には、機械的衝撃を与えないようにしてください。機械的衝撃を与えると、メンブレンが破損するおそれがあります。ブロットは、ビニール袋から取り出す前に、室温に戻す必要があります。ブロットは湿潤状態でビニール袋に入れて4 °Cで保存することもできますが、その場合には、細菌の増殖を防止するため、アジ化ナトリウムなどの殺菌剤を添加してください。

アジ化物はHRP活性を阻害するため、使用前にブロットからアジ化物を完全に洗い流してください。
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ご要望の抗体を検索するには、下記のプルダウンでKeywordまたはGene Symbol, Uniprot Number, Entrez Gene Numberを選び、ブランクのフィールドに該当ワード(半角英数)を入力するか、検索オプションを選んで、“検索”ボタンをクリックして下さい。
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