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免疫染色法のプロトコール


免疫染色法のフローチャート


免疫組織化学法の一般的なプロトコール

クリオスタット切片のプロトコール

新鮮凍結(後固定)組織切片
1.小さくトリミングした組織ブロック(5×5×3 mm)を液体窒素でスナップ凍結します。
2.クリオスタットに移し、薄切します(5~30 μm)。
3.ポリ-L-リジンでコートしたスライドグラス上に標本を回収し、室温で一晩乾燥させます(同日染色したい場合には、完全に乾燥するまで1~2時間風乾します)。標本をスライドグラスに十分接着させるためには、十分乾燥させることがきわめて重要です。
4.切片を4 ℃のアセトンまたは無水エタノールで15分間固定します。最高の結果を得るため、スライド10~15枚ごとに新しいエタノールまたはアセトンに交換してください。有機溶媒は空気および組織から水分を吸収します。水分を吸収すると、組織が効果的に固定されなくなります。
5.室温で、あるいは軽く加温(30~37 ℃)しながら十分風乾します。多くの化学的固定はこの段階で完了します。風乾が不十分であると、切片が「もろくなり」、十分な反応性が得られない可能性が高くなります。
6.免疫染色を行うか、凍結保存します。
固定した凍結組織切片
1.固定液の潅流、あるいは固定液への浸漬により組織を一定時間固定します。最もよく使用されている固定液は4%パラホルムアルデヒド(PFA)溶液です。
2.固定した組織は、水系の安定剤溶液に浸漬することにより、凍結保護します。対象組織が安定剤溶液中に沈んだ状態になれば、凍結保護は完了です。効果的かつ比較的安価であることから、ショ糖濃度10%(保護作用が低い)から30%(w/v)(保護作用が高い)のPBS+ショ糖溶液がしばしば使用されます。
3.凍結保護が完了した組織を安定剤溶液から取り出し、切片を作製するまで-70 ℃で凍結保存します。
4.クリオスタットで薄切した後(5~40 μm*)、スライド上に直接回収するか、PBS/水浴に浮かせた後、スライド上に回収します。一般に、スライド1枚あたり3枚の切片をのせることができます。各切片間の間隔は十分設けます。十分な間隔を設けることにより、サンプル間で試薬が混ざることを予防できます。
5.スライドにのせた切片は、スライドウォーマーで加温しながら十分風乾します。風乾には通常、40~50 ℃で一晩あるいは少なくとも2~3時間以上かかります。
6.作製したスライドは、染色に供するまで乾燥状態で-70 ℃で保存できます。再水和および染色を行う前に、室温に平衡化し、短時間再乾燥させてください。

* 切片の厚さは操作者のスキルおよび組織の種類に応じて決定します。最も明瞭かつ完全な結果が得られる切片厚は10~15 μmです。6~9 μm厚の切片は、薄切中に引き裂かれ、辺縁部が不ぞろいになる傾向にあります。
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パラフィン包埋切片のプロトコール

A. 従来の脱パラフィンおよび脱水の順序
1.切片をキシレン中でインキュベーション:5分ごとに2~3回交換
2.100%無水エタノール: 3分ごとに2回交換
3.95%エタノール: 3分ごとに2回交換
4.80%エタノール: 3分
5.50%エタノール: 3分
6.蒸留水、PBSまたはTris緩衝液によるすすぎ: 3分ごとに2回交換
注記:切片の再水和後は乾燥させないでください。

B. スライドを加温(37 ℃)した0.1%トリプシン含有PBSに5~60分間、あるいは0.4%ペプシン含有0.01N HClに30分~1時間浸漬します。その後、蒸留水ですすぎます。

C. ペルオキシダーゼ標識を使用する場合には、この段階で内因性ペルオキシダーゼをブロックします。ペルオキシダーゼ活性は過酸化水素(H2O2)の分解をもたらします。これはヘモグロビン、ミオグロビン、シトクロム、カタラーゼなどのヘムタンパク質すべてに共通の作用です。ホルマリン固定組織中の内因性ペルオキシダーゼ活性は、切片を3% H2O2中で8~10分間インキュベーションすることにより抑制されます。H2O2含有メタノール(3% H2O2と無水メタノールを1:4の比率で混合)による20分間処理も使用できますが、細胞表面マーカーを染色する予定の標本にはお勧めできません。メタノール処理は、スライドグラスから凍結切片を剥離させる可能性もあります。

D. PBSで2回洗浄します。

E. 免疫染色手順に進みます(「抗体染色」のセクションをご参照ください)。

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免疫組織化学染色法の一般的なプロトコール

次に示す一般プロトコールは、抗体ごとに手順を作成する際のガイドラインとして使用されることを意図するものです。この手順は抗体および組織ごとに変更する必要があるものと考えられます。この手順を個々のアプリケーションに合わせて修正する際には、個々の製品データシートと関連する参考文献の再検討が役立つものと考えられます。

ウェスタンブロットにて1種類のタンパク質のみを検出すること(特異性)が、抗体の絶対条件です。組織間の差を調節するため、使用予定の組織のウェスタンブロットにて、各抗体を試験することを強くお勧めします。ウェスタンブロットによる検証が完了した抗体は、組織切片で検討することができます。この時、陰性コントロールとして、一次抗体を添加しない条件(二次抗体による直接染色の有無を確認するため)と、二次抗体を添加しない条件(一次抗体の内因性ペルオキシダーゼ活性に関与するかどうか、あるいは自己蛍光の有無を確認するため)で切片を検討します。

以下のプロトコールは一般的なものであるため、IHCプロトコールの方法および変法については下記の成書などを参考にされることを強くお勧めします:
Immunocytochemical Methods and Protocols (second edition), Lorette C Javois監修(Methods in Molecular Medicine, volume 115, Humana Press, 1999 (ISBN 0-89603-570-0))

1.切片をのせたスライドを洗浄瓶の蒸留水または緩衝液で穏やかにすすぎます。スライドを室温の緩衝液に5分間浸し、切片を再水和します。
2.キムワイプで標本周囲の余分な水分を慎重に拭き取ります。組織に直接触れないようにします。
3.1:5~1:30(最終濃度3~20%)に希釈した正常血清(二次抗体の由来動物種から採取した正常血清)を4~6滴滴下します。37 ℃で20~30分間インキュベーションします。
4.血清を吸引し、余分な血清を拭き取ります。スライドはすすがないでください。
5.必要に応じて、何らかの方法で抗原を賦活化します。
6.適切に希釈したウサギ(マウス)一次抗体を組織切片あたり25~50 μL滴下します。抗体で切片が完全に被われるようにします。任意の時間インキュベーションします(推奨されるパラメータおよび温度は上記をご参照ください)。抗体の最適な希釈倍率が不明の場合には、最初に1:20~1:1,000の範囲で抗体を系列希釈した条件で、結果を得ます。
注記:一貫した反応を得るためには、抗体希釈液がきわめて重要な場合が少なくありません。単純な溶液を用いる方が、複雑な溶液を用いるより問題解決が簡単です。そのため、一般には、単純な緩衝液(PBSまたはTBS)のみで抗体を希釈することをお勧めします。
7.スライドを洗浄瓶の蒸留水または緩衝液で穏やかにすすぎます。その後、スライドを緩衝液に浸し、5分間のインキュべーションを3回行います(毎回緩衝液を交換)。
注記:いずれの手順においても、各ステップが適切に緩衝されていること、また、反応しなくなった溶液が各ステップ後に洗い流されていることを確認することが重要です。
8.酵素標識した抗ウサギ(マウス)免疫グロブリン抗体を適切に希釈し、25~50 μLを滴下します。40~60分間インキュベーションします。
9.スライドを洗浄瓶の蒸留水または緩衝液で穏やかにすすぎます。その後、スライドを緩衝液に浸し、5分間のインキュベーションを3回行います(毎回緩衝液を交換)。
10.基質-色素原溶液を滴下し、ご希望の強さの発色が得られるまでインキュベーションします。
11.スライドを洗浄瓶の蒸留水で穏やかにすすぎます。
12.対比染色を行い、カバースリップをのせます。

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パラフィン包埋切片のIHC Select™熱処理によるエピトープ賦活化(HIER)技術

1.切片を薄切し、「apes」{APES (3-aminopropyltri-ethoxysilane)}でコーティングしたスライドにのせます。
2.切片が剥がれないよう、切片を「APES」でコーティングしたスライドにのせ、37 ℃で一晩乾燥させた後、60 ℃で60分間乾燥させます。
3.アルコール処理により切片を脱パラフィンし、蒸留水で再水和します。切片の抗原を賦活化する準備ができました。

蒸気/加圧による抗原の賦活化:推奨プロトコール

炊飯器: Black and Decker HS2000 Type 1
1.次の標的賦活化溶液のうち、1種類を用います。
  • 10mM クエン酸緩衝液、pH 6.0
  • 1.0mM EDTA、pH 8.0
  • 10mM Tris EDTA (T.E.)緩衝液、pH 9.0
    注記:高温による抗原の露出処理後に酵素消化が必要な場合には、ほとんどの場合、最初の抗原賦活化ステップの後に実施します。
2.室温の蒸留水1LをHi Fillマークの位置まで添加します。
3.ステップが最終回のアルコール処理まで進んだ時点で、炊飯器のタイマーを入れ、水を沸騰させます(8~15分)。
4.標的賦活化溶液を入れた染色用のバケツにスライドを浸し、2分間インキュベーションします。
5.新しい標的賦活化溶液10 mLを試薬トレーに入れます。トレーに組織スライドと空の清潔なスライドを向かい合わせにセットし、キャピラリーギャップ法を用いて試薬で組織を被います(約250 μl)。染色びんなどを用いることもできますが、その場合、試薬の使用量が増えます。
6.スライドの入った試薬トレーを、あらかじめ熱湯を入れた炊飯器(または野菜蒸し器)のトレーに入れ、熱湯上に静置します。炊飯器の蓋を閉め、インキュベーションします。
7.20分間インキュベーションします。インキュベーションはもう1分長く、計21分間にセットします。この1分間に標的賦活化溶液が蒸留水と同じ温度に平衡化します。(液量がこの条件より多い場合には、インキュベーション時間を長くする必要があります)
8.タイマーが鳴ったら、トレーを取り出し、スライドを約10~15分間冷まします。染色プロトコールに進む前に、室温のPBSですすぎます。

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免疫細胞化学法の一般的なプロトコール

免疫細胞化学(ICC)法とは、可視化標識した抗体と抗原の特異的相互作用を検出することにより、組織成分の存在をin situにて明示する方法と定義されます。可視化マーカーとしては、蛍光色素、コロイド金属、ハプテン、放射性マーカーや酵素が使用されますが、光学顕微鏡による検出で最もよく使用されるのは酵素です。被験サンプルとしては、凍結切片、細胞培養/懸濁液から、全組織サンプルに至るまで使用されています。抗原の存在を最適に明示するためには、シグナル強度をできる限り高く、バックグラウンドや非特異的染色をできる限り低く抑えることが理想的です。次のプロトコールの方法論および変法を参照されることを強くお勧めします;Immunocytochemical Methods and Potocols (second edition), Lorette C. Javois監修(Methods in Molecular Medicine, Humana Press, 1999 (ISBN 0-89603-570-0))。

方法
1.オートクレーブにかけておいた円形(13 mm径)のガラス製カバースリップを24ウェルプレートにセットします。
2.各ウェルに細胞懸濁液約1 mLを播種します。
37 ℃のCO2インキュベーターで24時間インキュベーションします。
3.ウェルから培地を吸引除去します。
4.適切な固定液を添加し、室温で適切な時間インキュべーションします。
5.細胞をPBSで15分間、2回洗浄します。洗浄中、振盪させないでください。
6.1% BSA含有PBS 400 μLで細胞を被い、室温で1時間インキュべーションします。
7.細胞をPBSで15分間洗浄します。
8.1% BSA含有PBSに溶解した一次抗体を細胞に添加し、室温で2時間インキュベーションします。
9.細胞をPBSで5分間、2回洗浄します。
10.1% BSA含有PBSに溶解したフルオレセイン標識抗IgG二次抗体を細胞に添加し、室温で1時間インキュベーションします。
11.細胞をPBSで3回洗浄します。
12.乾燥するまでPBSを吸引除去します。
13.スライドグラスをAlconoxと水で拭いた後、70%エタノールですすぎ、キムワイプを用いて乾燥させます。
14.このスライドグラスにAqua Poly-Mount封入剤を1滴滴下します。
15.ピンセットおよび、または先端を折り曲げた26ゲージの注射針を用いて、ウェルからガラス製カバースリップを回収し、細胞面を下側にして封入剤の小滴の上にのせます。
16.室温で乾燥させ、必要な場合には辺縁部をシールします。細胞を蛍光顕微鏡で観察します。
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ご要望の抗体を検索するには、下記のKeywordまたはGene Symbol, Uniprot Number, Entrez Gene Numberを選んでブランクのフィールドに該当ワード(半角英数)を入力するか、検索オプションを選んで、“検索”ボタンをクリックして下さい。

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